自己満足な日記or備忘録 akayamaqueen   

くだらないけど笑える日常がいい。  

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原田宗典なのに笑えない本

私は、覚醒剤をやった有名人、もう一切見たくない。
再びテレビに出るなんて許せないと思っていた。
だから、覚醒剤やった人がまた歌出して
それを支持する人はおかしいと思っていた。

だけど、この本を読んで、ファンっていうのはそんなに簡単にいかないモノなんだと分かったような気がした。

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メメント・モリ 原田宗典


メメント・モリとはラテン語死を想えと言う事らしい。
原田さんが、覚醒剤で逮捕された時の話は、興味深々だ。
「私」ではなく「彼」と表現しているが、おそらく原田さん本人の事だと思う。
逃げも隠れも出来ない逮捕の瞬間と言うのは、意外と淡々としている。
刑事に、もう吸えなくなるからと煙草を薦められたり、
持ていた薬の成分分析を一緒に確認したり、
ただ言われるままに行動するというか・・・

精神科の病院での話は・・・らしいなって感じがした。

自殺を試みたが生きていた話は、どうだろう。
首を吊った自分を発見したのはおそらく女房で
『女房がどうやって自分の事を助けたのか訊けない』と。
そりゃそうだ。
本当にどうやって助けたのだろう。

なんでそんなことになっちゃったの?
全然笑えない。
この本はそういう本だ。
私の主観です。


私がまだ20代前半のころ、
営業の仕事で出張に行くことも多々あった。
電車に乗る時間が長くてよく単行本を読んでいた。
その時に出会った、人生で一番笑った本がこれ。

【スバラ式世界】原田宗典

これを地方出張で乗りなれない電車に乗っているときに読んでしまった。
今考えたら電車の中で読むべきではなかった。
もう、四半世紀くらい前の事なので、本の内容は実はあまり覚えてないのだが
自意識過剰気味の自虐を正当化した…みたいな書き口調のエッセイ。
面白かったのは『ズボンの何か』だったと思う。

とにかく面白かったという事だけはよーーく覚えている。

可笑しくて可笑しくて、こらえられないのに、笑ってはいけない。
電車のなかで、乗客もいるし。
そんなことしたら恥ずかしすぎる。
抑えようとしても肩が震えて、
笑い声を出さないように、のどを閉めたら、
代わりに涙が出てきて・・・

はたから見たら、肩を震わせながら涙を流す変な女の人になってしまった。

本を読んでこんなに笑ったのは初めてだった。
実際、笑いはこらえたんだけど。


そして、原田宗典さんの本を立て続けに何冊か読んだと思う。
【十九、二十】
【スメル男】
 ・
 ・
 ・
ワスレタ


そのうちに私も本を読まない時期があったり、
他の本を読んだりしているうちに
原田さんにもいろいろあって
本を書いていない時期が長くあったようだ。

20年ぶりくらいに読んだ原田宗典さんの本【メメント・モリ】は
スバラ式世界を書いた原田宗典さんのものに間違いない。

笑えない内容なんだけど、懐かしい読み心地だった。
本当は面白いって知ってるから
本当は許せないはずなんだけど、
また読みたいと思ってしまう。

許すとか許さないとかじゃなくて、
あの感動を忘れられない。
ファンってそう言うモノなのか。




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