丸々1日を寝て過ごす。
ほとんど動くことはない。
マネキンチャレンジ。
ごく普通のお年寄りのお話だ。
(ヘルパーの仕事での事。)
90代の女性。
私はこの女性のお宅にもう8年くらい通っている。
最初の頃は買い物の同行だったが、
今はほぼ1日を寝て過ごしている。
この女性の昼食、排泄、身の回りの事をしている。
人間寝てばかりいると、体というか足がどうなるか知ってる?
実はこのようになるらしい。
だから、寝てばっかりいるお年寄りが
立つ
というのは
思ったより大変な事なのだ。
足首が➡️のままだと、つま先立ちみたいになってしまうので、足首を⤴️ように曲げないと立てないのだ。
ちょっと大変そうだった😁
そんな、寝てばかりで足首が➡️の
女性をどのようにトイレに連れていくかという話である。
ここ最近は、トイレまで手引きで行けたり
ハイハイで連れて行ったりだった。
ハイハイをさせるなんて、ちょっと拷問?
とも思えるかもしれないが
そんなことはない。
というのも、体を動かせる力を私たちは奪ってはいけないから。
本人が自分の力で動けるのならそうしてもらう。
私たちは本当に出来ない事をするだけ。
出来るのに、手を出してしまうのは本人の出来る力を奪うことになるから。
と私の正当性を説明しておく。
歩けないからと、トイレに行かずにオムツで済ませるのは最終手段
なので、ハイハイでも行けるなら行ってもらう。
このところ、他の人の活動記録を見ても、
ハイハイだったり、手引きで行けたり、
日によってまちまちだ。
私もできれば手引きで・・・二足歩行推進派だ。
なので、最初は手引きで頑張るけど、途中で
もう無理 歩けない となってハイハイになるのが
いつものパターン。
先日は、ハイテンションで声掛けしながら、トイレに連れて行ってみた。
いち に いち に といつもより大きな声で言いながら
すると、この女性も一緒に
いち に いち に
と、一生懸命のように感じたが
自分で声を出してくれた。
一緒に
いち に いち に
と、たいしたことない距離なのに、えらい遠いトイレまで
歩いた。
女性は私にがっしりつかまっている。
ハッキリ言って体重のほとんどを私にかけてきていている。
いくら、小柄でガリガリのお年寄りと言っても、
全体重をかけてこられると移動は辛い。
私も小柄比べなら負けていないのでキツイ。
だんだん、マスクをしている息があがってくる。
トイレに着いた頃は死ぬかと思った。
マスク・苦・し・い(@_@;)
でも、マスク外すのも嫌。
だって、トイレ・・・
部屋に戻るときも
大げさに掛け声をかけた。
本人も私の声につられてなのか
いち に いち に
と、ちょっとムキになっているようにも聞こえたが、
大きな声を出していた。
すると、心なしか、この女性の足の運びも良かった
掛け声に合わせて、運動会の行進みたいに足が高くあがっている。
オノマトペ
それとはちょと違うのだろうけど、
いち に いち に は普通に歩くよりはずっといいみたいだった。
本人が声を出すのも良い。
足が上がるもの良い。
今回はこれで大成功だったけど、
次回も成功するとは限らない
それが、お年寄りの困ったところ
いろんな手を考えておかねば。
今度は、本物のオノマトペでやってみたらどうだろう・・・😊
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